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翠輪堂-日記-

文月あずさ@JADERINGSもしくはAzusa-Fの趣味的日常記録/不定期更新

ゼノブレイドDE1周年!&ゼノブレイド無印11周年!
おめでとり~おめでとり~。厳密に言うと11周年は少し先だがまぁいっか!
5/29-6/10の2週間弱はゼノブレイド祝祭週間と認定することにしましたので(勝手認定)、この間はいつでもゼノブレおめおめ投稿してよい事といたしましょう!
……まぁ心配なのでDE発売の5/29に合わせての予約投稿ですけどね。
(実はいろいろあって準備どころじゃ無くなりかけてたので。当日は無事に乗り切れてる事祈る!)

とはいえ、そもそも無印のクリアが一昨年前の2019/10/2(感想書けたのは年を越えた更にその先)なので、本編は幼なじみ三人揃ったところで家族布教用に止めて、つなみらを一気に駆け抜けちゃいました。
いやぁ、ホントいいノポ充で幸せでございました。
でも結局家族布教出来るほど私が家族の前でゲーム出来る時間取れないから、お話ガンガン進めたい気もするのよね~。むしろWiiの時に果たせなかったキズナトーク何度も見返したい!
まぁブレ2もゼノクロもまだまだなので、そちらが先かなぁ。ブレ2はルクスリア到達だけして、サブクエ詣で始めちゃいましたが、そろそろ本筋復帰…出来てるといいなぁ(←自分宛未来日記)。しかしブレ2のサブクエもノポ充で、つくづくノポンはいい種族だよね~。で、相も変わらずゼノは創作意欲を刺激してくるので、一本SS書き上げちゃいました。
無印→つなみらの間にあったかもしれない、リキとカルナのナカマトーク風 です。
ツイにも新書ページメーカーで投稿するつもりだけれども、安定して予約の打てるこちらで先行UP。

例によって二次苦手な人向けにクッション置くので、必要に応じてお戻り下されい。

なおクッションに使っているサントラ、Wii版のです。
結局一年経つまでにDE版サントラ出なかったなぁ。イーラと違って配信すら出ないのも残念。
まぁ最近の任天堂さん、一年以上過ぎてからドカーンとボックス級のサントラ出す事が多いので旧版・新版・つなみら同梱サントラボックスちょー期待 してますが!(ついでにSwitchお披露目会の時の名冠&律動・シオカラーズLIVE版付けて欲しい)

テキザイテキショ

「これにエーテルを篭めて発射する……ってこと?」
 いぶかしげな表情をしながら、カルナは手にした大きなネギ坊主のようなツクシのような植物をしげしげと見つめた。
 長さはカルナの腕程度。決して重くはないが、つぼみの部分がやたらに大きくてバランスが悪く、気をつけて持たなければすぽっと手から転げ落ちてしまいそうだ。茎はしっかりとしており、おしべの中心にかけて綺麗な空洞がありはするが、何故そこにエーテルを通して発射しようなどと考えたのか。
「カルナの武器に似てるからカルナなら出来るかもと思ったんだも。テキザイテキショも」
 頼み事をしにきているというのに随分と尊大な態度でふんぞり返るのはリキ。おそらくはマクナに生えていたのであろう謎の植物を抱えて持ってきて、突然「これが使いたいも! カルナお願いも!」と駆け込んできた。
「いくらまっすぐの筒状だからって、何でもかんでもすぐエーテル銃になるわけじゃないわよ?」
 茎の中をためつすがめつ、カルナはその植物――テッポーの実なるものを検分する。
 エーテル銃は、普通の弾丸を篭める銃としては特段扱いの難しい武装ではない。ただ効果的に使えるのは、自らのエーテルを銃にしっかり篭められる者に限られる。
「まぁ、エーテル通すだけなら確かに私が適任よね」
 手を添え、カルナは自らのエーテルがテッポーの実の中に注がれるイメージを描く。自らを媒介として空気中のエーテルを集約し、そこに指向性を与え、そして放たれるイメージを。
 ふわっと癒やしのエーテルがカルナとリキを包み込んだ。想像以上に自然に。
「すごいも! 一発で出来たも! さすがカルナも!」
 キラキラと舞い散る優しいエーテル流を、まるで雨の中に飛び出した子供のように、リキははしゃいで跳ね踊る。そんなリキを横目で見ながら、カルナは敢えて遠くに照準を合わせ、攻撃の為のエーテル弾も試しに撃ち込んでみた。銃口のバランスは悪くて狙った所には行かなかったが、発射自体は問題なく出来るようだ。銃身が僅かに熱くはなってきたので、試しにエーテルの流れを冷却《クールダウン》にシフトして注ぎ込んでみたが、こちらも問題なく扱えた。思っていた以上にエーテルとの親和性が高い植物らしい。エーテルの力で抑える必要はあるものの、撃った時の反動もさほどなく、非力な者でも扱えそうだ。
「カンタンも? 楽ちんも? リキ達でも使えるも?」
 感嘆で頬が緩んでいたのだろうか、リキがワクワク全開の笑顔でこちらを覗き込んでくる。思わずカルナは表情を引き締めた。リキに常々言われる「オカみたいな顔」でリキに向き直る。
「誰もが出来るとは限らないわよ。私達だってちゃんと訓練してないとエーテル銃は使いこなせないんだから」
「ならクンレンすればいいも。リキたちはそういうのお得意だも」
 普段はちゃらんぽらんなくせに、やることが決まったら他の種族が舌を巻くほどの勤勉さでなんでもそつなくこなしていくのはノポン族ならではだ。やろうとすればきっとあっさり使いこなせる者は多いのだろう。
「ところで」
 再度銃身を覗き込みながらカルナは尋ねた。
「どうして、これをエーテル銃にしようと思ったの」
 すると、それはで飛び跳ねていたリキがピタリと止まった。驚いて向き直るカルナを、リキは常にない表情で見上げてくる。
「もしまた大恐竜が来て、その時、リキ達がみんなのそばに居られなかったら、って思ったも」
 ふ、と一段下がる声のトーン。凛としたノポン族特有のつぶらな瞳は、しかし普段とは違う重い色をたたえている。
「メリアちゃんみたいに自分でばきゅーん!どかーん!出来るほど、リキ達の吐息は遠くに飛ばせないも。でも、カルナのそれみたいなのがあったら、カムカム使えない位ヨワヨワなノポンでも吐息を遠くに向かってばきゅーん!どかーん!出来るし、大恐竜に襲われて逃げてくるみんなを助ける事が出来るかもしれないも。リキ達が別の場所にいる時でも安心できるも」
 表情もそうだ。ともすれば愛玩動物のようなノポンの顔だが、そこに宿るのは必死な想い。自分の手で運命を変えたいという強い想い。
「ラインやダンバンみたいにチカラムキムキじゃなくても、モナドみたいなすっごい武器がなくても、誰かを助けたいって気持ちは誰でも持ってるも。ノポンのみんなは大人も子供も、みんな同じ気持ち持ってるも」
 頷きながらカルナは胸をわずかに押さえた。この痛みを、心の悲鳴を、自分は確かに知っている。――自分の胸の裡《うち》に確かに在る。
「いざって時に誰かを助けられなかったって思ったら、きっとリキたちの心ぎゅうううっってなっちゃって、おなかペコペコなのもどうでもよくなっちゃうも。おなかがペコペコなのわからなくなっちゃったら病気になっちゃうも。病気になると他のみんなも心ぎゅううううっってなっちゃっておなかペコペコなの気付かなくなっちゃうも。そんなのイヤだも」
 引きつる想いで聞いていた言葉も、続くノポン流の言い回しを前に、カルナは相好を崩した。悲しみを不意に軽くする力も、もしかしたら彼らノポンが持っている強さなのかもしれない。――それでも届かないものがあると知っているが故に。
 あの人は、自分が戦場に出る事に難色を示した。それでも戦場に出たいと言ったのは自分だ。衛生兵として必死の思いで研鑽を積んだのは、非力な身でも重い銃をその手にとったのは、どんな時でもあの人の傍らにいたかったからだ。
 改めてテッポーの実を見て思う。
 腕の長さや体のバランス、そして何より力の問題から、ホムスやハイエンターが扱うような銃はいままで扱えなかったが、これが代替品になるなら確かに良いかもしれない。自らの無力さに「心ぎゅううううって」なってしまうつらさは、きっとノポンもホムスも変わる事はないのだろうから。
「このままじゃ銃身が安定しないから、後ろに銃床を作った方がいいわね。照星もあった方がいいかもしれないけれど、まずは後ろを着けてから考えましょ。オダマさんにお願い出来るかな……」
 知らず潤む瞳を誤魔化す為、カルナはテッポーの実を構えて銃身を覗き込んだ。銃口となる蕾とバランスが取れるように銃床をあつらえ、狙いを上手に定める事が出来れば、このテッポーの実は力無き者にとって誰かを護る力となり得る。
「すごいも! リキそんな事思いつきもしなかったも! さっそくオダマにお願いしてジューショー作ってもらうも!」
 自分でどうにかするのではなく、誰かにやってもらうのが当然と思っているあたりがいつものリキらしい。とはいえ、コロニー6を率いる立場であり、いろいろな武器に詳しいオダマならこれも適材適所か。カルナは笑んで立ち上がった。もう心は悲しみに引きずられてはいない。
「それじゃ私も一緒に行きましょうか」



恒例の後書きイイワケ~。

当初はキノの名前を出さずにキノの事を思うリキとカルナのナカマトーク風の話ってだけだったんですが、気がついたら共に緑の人の事を大事にするお話になってしまいました。自分はガドカルとライカルは併存両立出来るだろ派なので、今回はガド比重の高いカルナです。カルナは好きなキャラなので、彼女の視点から見た仲間のいろいろな話を書きたいですわ。
それはそうと、リキがR田中一郎論法使ってるが、……リキなら使うでしょ(たうぜんである、な顔をする)

話の骨子としてはつなみらクリア直後の11月中に出来ていたんですが、後半部分の銃床作ってもらう話、最初はシュルクにさせようとしていたんですよ。で、あれ?これ、シュルキノのナカマトークと矛盾してない?どうだったろ?……って気付いたのが春休みも直前の3月半ば、見直せたのがギリギリもギリギリ5月の半ば(大汗)。ただでさえ春休みだGWだと主婦休めないDAY爆増えの春先&家族が交互に在宅勤務する関係で全然ゲーム機触れない! くっコロですヨくっコロ(※くっコロナめ…!の略)。言うたら本編のキズナトークもコンプリートしてない(Wii時代は一度見てセーブしちゃったら二度と見られなかった)から、そこに絡むネタがあると矛盾起こすかもしれないが、子育て直撃で9年半掛けて&DE発売決定+モノリス設立20周年にケツひっぱたかれてようやくクリア出来た人間だとキズナ全キャラMAX化は夢のまた夢でごわした……ヨヨヨ(モナブス読むべきかもだけど、仕草とか間の取り方とか初見はちゃんとゲーム上で見たいんよ!!というワガママもある。ホレルゲン空から降ってこ~い(笑))
どっちの選択肢を採っても、それぞれに、キャラの心の奥底で大事にしている生き様や価値観が垣間見えるので、選択した一回こっきりしか見られないのは本当にもったいなかったのだけれども、DEのシアターで見返し&再選択機能ついてくれたおかげで一気に解消されて嬉しすぎるんですよ!!! ホントキズナトーク&ナカマトークシアターはDE最大の神改良で、再び99:59(※計測上)費やす事になろうとも、この為だけにゼノブレイドはDEで再プレイの価値ありまくり!!!!!!! ありがとうもありがとうもありがとうも!!!!!!!
(見たら即リロードとかコスい事考えずに見てしまったいくつかのキズナトークが悔やまれてねぇ。あと【空気が読めない】(Exp10)を取る勇気)

なおアーツの発動に関しての解釈は『魔術士オーフェン』シリーズの黒魔術(音声魔術)のイメージが強いかもです。但しオーフェンの世界では魔術の行使がドラゴンの血統に依存するものなのに対し、シュルク達の世界では誰しもが発動の為の因子を持っていて、それぞれが独自に編めた構成がアーツとして発現してるという勝手解釈です(ザンザ様=オーフェン世界のドラゴン的な)。だから人によって(ライン・ダンバンのように)自分の身体強化系アーツが馴染む人もいれば(カルナ、メリアのように)他者に効果を及ぼすエーテル操作系アーツと親和性の高い人もいるし、ネネとキノのアーツがラインとカルナのそれに似通ってるのはネネキノが(父ちゃんの語る武勇伝を聞いて)オトモの彼らを真似た結果似たような構成《アーツ》がそれぞれ編みやすかったからという解釈。実はオカも(作中では御披露目してないだけで)ラインみたいな壁タンクアーツを主に持ってて、それを長女ネネが真似したとかでも萌えですねぇ。

実はもう一本ある程度の形になってるSSも抱えていて、6/10の無印誕生日にはそちらもUPしたいと思っていたんですが、今の状況だと納得出来るまで仕上げるまでは難しいので、来年の生誕週間までの宿題かな。出来ればゲーム本編しっかり読み込んで、しっかり磨き上げてから出したいですな。
ゼノブレは――ゼノは――いい作品だから、それをしっかり自分に染み込み尽くした上で、自分の出せる全霊の言葉で感想返したい良いところも悪いところも含めて作品へのリフレインを表したい 。そういう想いが常々強いですよ、ホント。



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