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翠輪堂-日記-

文月あずさ@JADERINGSもしくはAzusa-Fの趣味的日常記録/不定期更新

ゼノサEP2の17周年記念にオルグイアさん考いろいろ妄想考察
※訂正※
投稿当初思いっきり「18周年」って書いちゃったんですが、正しくは17周年でした!
おもいっきり間違えとった~! なんでじゃー! バテンと混じってたー!

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EP2ハピバですが、のっけからお祝いムードそっちのけのキツい事言います。

私自身は03年当時からEP2は極力肯定的な視点で見つめてきたし(二次創作の場ではありましたが)語っても来てまして、何よりもつらかったのは、主要制作陣の交代・ビジュアルの変更よりも、それまで一緒に作品を楽しんできた同好のファンの方の作品への苛烈な罵倒と、それを超えた作品の面白さを感じながらもそれに抗しきるだけの表現を形に出来なかった自分への嫌悪感とも言えるべき感情でした。多分それは、そうと表した2005年の3月から変わる事無く、今も自分の胸の内にあります。

基本的にゼノサの紆余曲折は、その後のモノリスを繋ぐ為の幾多の挑戦と苦境の足掻きの結果であり、会社存続の為には仕方のなかったもの、と今になったら割り切れもしているのです。

でも、許せない点がないわけじゃない。

一つにEP1から何ら改善の見られないロード時間。
PS2のキャッシュメモリ、確かその当時の現行ハードの中で一番しょぼだったのは知ってるんだけどさー。それでも重い・重いよスレッガーさん!
再プレイ&やりこみプレイの重い腰が上げられない一番の理由がコレです。ハイ。
A.M.W.S.やE.S.、エルザの空中機動は見ていてホント好きなんだけどさあああああ!

一つに、テレビCM。
彼女とゼノサで迷うんじゃねぇよどっちも取れよ彼女にも布教しろよ!
思わず脳内修三が爆誕しちゃうレベルでもっと熱くなれよ!しちゃうレベルで許せませんですハイ。あれ、CM作った人どこかからワイロもらって嫌がらせしやがったんじゃないかレベルで駄作CMだと未だに思う。なんで娯楽と彼女を天秤に掛けるし! ゲーム売る気あんのかコラ!! モノリスのみんなに謝って!!!
あれならサイト限定FLASHのアナザーストーリーそのまま垂れ流してくれた方がまだファンサだったかもしれない。山ちゃんの声で「ゼノサーガ買おうっと!」が聞きたかった!と、今更ながら思ってみたり(聞いたらそれはそれでイタすぎて恥ずかしかっただろうな当時/ジン兄の性格崩壊台詞の再現の仕方が気になる)

そして許せぬもう一つにオルグイアさんの存在
EP3特典DVDに映ってた。もう一ヶ所あったんだけどそちらは遠すぎて見づらかったのでこちらをば
こっちは「こんな美味しいキャラ、なんで一発キャラにすんだよこの野郎」 と本気で激おこだったりします。
オルグイアさんの「おのれセラーズ!」というドスの聞いた声大好きなんですが、結局どういう関係だったのかは明かされないままだったのは本当にもったいなくてのう。

ただ、彼女については今まであんまりちゃんと調べて無くてよくわからなかったのですが、つい最近、というかようやくというか、語句がヒットしまして。

それは新約聖書・使徒言行録27:28
使徒記27:28で使徒パウロと囚人が百卒長ユリアスに引き連れられて航海に出た際、アドリア海の深さを計る長さの単位であり、1オルグイアは1.85m。
で、なんで今まで見つからなかったか/なんで今になって見つけられたか、というと、経堂聖書会という団体が出していた「前田(護郎)訳」での記述がたまたまネット検索でヒットしたからなのです。
他は「尋(ひろ)[口語訳]」「オルギィア[新共同訳]」等。「オルグイヤ」等など表記揺れ沢山。
私の手持ちの聖書は口語訳だったし、一応ヲタ子の嗜みとして黙示録と四福音書くらいは読破しておりますが(…嗜み?)、使徒言行録まで目を通す機会がなかったので見つからなかっただけです。そもそも訳によって表記がまちまちなのなんて知ったの平成も終わりかけの頃ですよ。なかなか他の聖書とかまで手を広げる機会ないしのう。
WEBで公開して下さったおかげで、専属家政婦型自宅清掃員の自分でも検索ヒットして見つかったので、学恩に感謝いたします。WEBは時と場所を越えて智を切り開く媒体だと常々思うけどまさにそう。
■いろいろ参照元■
http://www.stonepillow.org/copyright.html :訳文比較
http://www.stonepillow.org/kurosaki_frame.cgi?44+27+6-3-3 :該当個所(前田訳『新約聖書』中央公論社 1983  ISBN:978-4120012600 の電子公開版)
経堂聖書会と前田護郎について
前田護郎@Wikipedia
で、ふと気になってみたのだけれど、1尋というのは6尺なのね。
6尺というと、江戸関連でなんかよく見た覚えあるなぁと思って調べてみたんですよ。
そしたら「六尺棒」という単語に行き着きまして。

六尺棒はいわゆる天秤棒。一般的な民具でして、江戸の町人の商売道具として貧乏長屋の描写では欠かせない一品です。まぁ長さ的に、家に帰ってきたら長屋の扉のつっかえ棒として鍵代わりに使う他、武器にもちょうどよいから、よく落語でこれぶん回して泥棒追っかけてる場面があるアレですね(古典落語『六尺棒』はまんまそれで追っかけ回す話)
日本武術の分野ではこの長さのものを「棒」とし、それより短い「杖」とは区別して扱っているそうです。

その解釈からすると、彼女・オルグイアはその名前からして用心棒としての役回り故にその名前なのかもしれないなぁと。
用心棒←6尺←1尋←オルグイアとかそんな感じの。
Ep2はEp1以上に敵キャラ技名の小ネタとか多かったりするので(「ジャック・ケッチは殺し屋だ」とか「吉原炎上」とか)、その延長から来てるのかな、とも思うわけです。ネタをころんころん転がして繋げてくる、ゼノ考察の一番(本編に影響あるんだかないんだかの)面白いところの集大成 かも。
[落語演目としての]六尺棒@Wikipedia
[商売道具としての六尺棒]天秤棒@Wikipedia
[武器としての六尺棒]棍棒@Wikipedia
用心棒[あいまいさ回避]@Wikipedia

※ここら辺、ちゃんと江戸風俗辞典みたいな民俗学的研究の辞典から引き直したいですね。Wikilediaだけだとしんどいわー。
何でそんな名前与えられてるのか?→コードネームかなんかなのか?(ジギーだって生前のジャン・ザウアーじゃなくてジグラット8という商品名だしね)という疑問も同時に浮かんじゃうわけなんだけど、それこそその部分は説明なくほったらかしなのでそこはおいておくとして。

それはそうと、オルグイアと呼ばれているこの人物、戦闘に入るとエリュとマネスという二人格がスタイルチェンジしながら襲いかかってくるわけですが。

正直、こっちこそリローデッドして海外版での表記どないなっとんのやというのを見たい気マンマンなのですが、残念ながらEP2リローデッドはないので、日本語及び技名から推測するしかない。

エリュはおそらくエリュシオン(Elysium) 。楽園。「私を楽園に連れてって」のアレですね。
これはゼノブレ2の発売前に単語考察やってた。「ギリシア神話において、神々に特別祝福された人間たちが死後の生をおくる場所」。…実のところ私自身はまだゼノブレ2クリアしてないんで、そっちの方面での考察はもうちょっとお預けの身ですが(汗)。7章は行ったんだよ7章は!もう少しな感じでしょ!!!(プレイした人は「あー…」と言って欲しい)
そういや火星探査機・インサイト、無事にエリシウム平原に着陸してましたね。採掘は断念したようですが。そう考えると(採取の仕方の方向性が違うから一概には言えないけど)はやぶさ2の成果ってかなり大きそうだなぁ。これも楽しみ♪
(直接関係ないけどたまたま引っかかった語句を書いとくと結構玉手箱になり得たりするのでタイムカプセル遊び好き)


マネス(manes)の方はというと、「古代ローマにおいて、亡くなった愛する人の魂を表す言葉。語源はmanus(良い、善良な)」という意味があるそうです。
こちら、解説の元になっているものが自力で上手いこと見つからなくて、結局見つけたのが神姫プロジェクトの同名キャラの解説という、孫引きもいいところで申し訳ない。

これを足がかりにWikipediaで調べたところDi Manes(マネス神)とも呼ばれ、暗にハーデス(冥界)を表すもの。マネスには血の生け贄を提供した。剣闘士が元々葬式で催されていたのは、マネスへの捧げものだった可能性があるという解釈も見つけました。

で、この二人(二つの名)に共通する言葉、それは「死後に訪う場所」という点。

それも、求めて向かう場所、魂の救済されるべきところ、忌避すべきでは無く名誉とすべきものという思想を名に冠した名前だというのが興味深いなぁと。
実にキリスト教的。
そうなると、そのキリスト教的世界解釈に真っ向からカチコミかけて結局メンタル砕け散ってしまったニーチェさんの方の著作に当たりたくもなるのですが、これはホント思いつき&暴走妄想考察《ブレーンストーミングが過ぎる》なので、とりあえず保留(『悲劇の誕生』かな?とアタリをつけてはみる/ていうか自分のニーチェ理解ヒドイ)

そういう点でも「こんな美味しいキャラ、なんで一発キャラにすんだよこの野郎」 でフンゴフンゴのぷんすこぷんなのですも。


で↓ここから先は完全に根拠レスの妄想考察

正直オルグイア役の宇和川恵美さんの起用は、ミユキの方がサブキャラ採用で本筋はオルグイアの方だったんじゃなかろうか疑惑まで私の中ではあったり。ゼノブレ無印でリキとヴァネアが甲斐田ゆきさんによるダブルキャストだったような、そんな感覚。どっちも大事なんだけど、本筋を進めるPC側のNPCと別組織のNPC的な。
特にゼノサーガの場合、根幹テーマの一翼を体現し、主人公側(=プレイヤー側)のそれまで築き上げてきた「常識」に楔を打ち込んで、彼らを惑い、そして彼らなりの道を見つけさせる、そんな重い役回りになるはずだったんじゃないのかなぁ、と。
それが(何がどう狂ったかはこの場で考察する事はしませんが)完全に出落ちの一発キャラ中ボス化。話の流れの良さを考えるならば、如何に収録分が勿体なくてもオルグイア周りはばっさり切り捨ててもいいくらい、他の部分の話と全く絡まないキャラになっているように思えるのよね(強いて言えば「教皇の子飼いもうちの若手もダメじゃん!」ってペレ姐様に言わせる役回りぐらいしか)。DSじゃばっさりカットされてて影も形もないのだが、あまりのリストラの潔さっぷりに、やっぱりそれなりに重いエピソード一つ抱えてたりとかしてたんじゃないかなぁと逆に思っちゃう訳ですよ。切り捨てる事で本筋に視点を集中する為にね。

じゃあ本来はどんな役回りだったの?というのは全くの想像でしかないんですが、「フェブロニアの妹たちに負わせているゾハル制御を代わりに担わせる両性具有者《アンドロギュヌス》(但し失敗作)」 とかだったりするのかな、と。

EP3用語集内のオルグイアの説明では、U.M.N.転移実験用の特殊サイボーグで、実験事故で多重人格化→粗暴な性格を利用して教皇の用心棒として再調整、とあるのだけど、その転移実験とやらがどんなものかわからん。というかこの手の実験ってすべからくゾハルを何とかして便利に使いたい思惑の元にやってそう
ニサンの二人の天使の話もそうだし、(後世の作品で申し訳ないが)『パシフィックリム』でイェーガーの制御が一人では出来なくて最終的に二人がかりでやることになった、みたいな感じで、「何かを動かす為に二つの魂が必要」みたいな哲学(思想の根底)がそもそもゼノには存在するので、それに関わる展開で作られた、そんなキャラクターだったりするのかな、と。グノーシス主義っぽいような、万物がすべからく対になって世界を構成する、そんな根本哲学がゼノギアス~ゼノブレイド2まで必ず存在するしね。
ただそれって、実現するためにはヨアキムの持ってる何らかの理論を必要としていて、宗教結社オルムスの持つ技術では全然歯が立たない代物で。EP3の用語集(フェブロニア)を見る限り、「トランスジェネリックタイプであること」がゾハル統御に必要な要素ということで(セシキャス/MYのアルマデルはフェブのコピー)、世代継承を出来る能力を持ったレアリエンでないとそれが適わないという所までは判明していて。
セシキャスがどの段階でゾハルに繋がされたのかは詳細記述がないのでわからないのだけれども、仮にヨアキム存命の間にセシキャスが繋がれたと仮定すると、多少の制御は出来てもヨアキム死後にゾハルの力を自在に使う事が出来なくなってしまっていたりとかしていて、ゾハルを思うがままに自由に使いたいオルムスとしてはどうにかして喪われたヨアキムの代わりにそれを成し遂げなくてはならなくなったわけですよ。
そんなこんなでセラーズがヨアキムへの対抗心で試行錯誤した結果、いっそ一つのサイボーグ素体に両方入れてしまえば!→ていうか男女だったら上手くいくんじゃない?→ダメでしたーこいつキレすぎやわ用心棒くらいにしか使えへんわー(おのれセラーズ!) とかそんな顛末だったりして。

後にソマブリで見たマスターラバンとアドニスの関係性に近いところあるんじゃなかろかと思ったりもしたんですが(セラさんもラバさんも大きな力の覚醒に巻き込まれて足の自由を失ってるところとかね)、でもラバンとアドニスの関係ってどちらかというとマルベーニとメツの方が近いように見えるんだよなぁ(※その情報アクセスしてよいのか未クリア自分/ネタバレはざっくり平気で踏み込む悪い癖)。


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なお、同じ六尺繋がりで六尺褌という言葉もあり、江戸~明治の男性向け下着として定着したそれ、明治期に皆兵令が出た際科目として取り入れられた水練では当時洋装が広まってなかった為これで泳ぐ者が多かったらしい。そのまま1936のベルリンオリンピックでもこれで泳ぐ選手がいて「めっちゃ速いやん!」と取材陣が殺到したとか。
なおジン兄の前垂れを下ろしてるあの水着の形態は、明治以降「脱ぎ着楽だし!」って事で広まった越中褌っぽいのでちと違ったりします。
六尺褌@Wikipedia
……なんでオルグイアさんの話してたのにジン兄水着に行くんですか自分orz





2021/7/2追記
ミスごめんなさいごめんなさい連呼のTwitterの下にネタを一つつけましたので、ついでに添付。
実は今少しずつTwitterのヲタ日記ログをこちらの日記に転記してる最中なので、後日見たらこの日記の翌日にそのツイ日記がついてるかもしれない…が、編集いつになるかわからんので、とりあえず自分備忘録として。
トマス・ブルフィンチ(ギリシア神話とかアーサー王伝説とか「おまいら欧米の創作語るなら欧米の神話は必修科目じゃぞい。てなわけで俺のまとめたのを読みやがれ」な人)、読むだけならいいんだけど、ノート片手にメモ取りながら読みたいと考えると、今の環境だとなかなか難しいかな…ホントいつかはやりたいのよ。

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