"Lゼノブレイド2語り"カテゴリーの記事一覧
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今年のおめでとり!ですが、昨年とは違い、ほとんどなんもしてません!
自由な時間がさらに確保出来なくなったのもあるのだけれども、今回は創作とかよりも、とにかくインプットが――ゲームを進めるのが――楽しくて!
記録を見るに、今年は5章終わりから7章終わり(+8章冒頭)まで進めて、今イーラ→グーラ→イーラなので、かなり進められた方だとは思う。
ミノチさんいつになったらパーティ加入するのかとやきもきしてるところです。
年内はもうほとんどプレイ出来ないから無理かなー。
Azusaのアルスト放浪記やAzusaの500年前アルスト放浪記とかはしてるので、お暇&ネタバレ怖くない人は適度にどぞー。
今年はホムヒカのスマブラ参戦もあったから、今年から始めたという人も多いのだろうけど、一切配慮せず好きなだけしゃべってます。
それはそうとして、ゼノブレイド2の作品のあり方について。
「この作品、今の時代に合う作品なんだろうか」と、ふと、不安になっちゃったんですよね。
この、ふいに沸き起こった不安感なんだろな~、女性描写に対する昨今の風当たりの強さとかかしら~、でも発表当時の2017年からしてなんか不安な感じが拭えないのよね~……と考えてきていたんですが、なんというか、「アニメの放映が1年間52話以上保証されていた時代の雰囲気」だからかもしれんぞコレ 、という謎の結論に至ってしまいまして。
4話、ジーク2回目もそうだし、ノポルダーオンもそうなんだけど、全体にギャグ回なんだよね。
ただこのギャグ回、ギャグの派手さやとっちらかりに目が行きがちなんだけど、そこでこそっと描かれている背景の描写が、のちのちに伏線となって、物語の大転換タイミングで表れたりする。
4話のサクラ大暴れ回、そしてその後のサクラRの登場と、実はその間、あの廃工場の話って「ああそんな事もあったね」レベルでメインストーリーからすっ飛んでるんですよ。位置的には、ヒカリちゃん登場+αが第一クールだとしたら、第二クールの中盤くらいのイメージ。
それが6話の終わりに来てあの展開だ。撒いてあった廃工場の話がレックス一行の道行きを完全に粉砕する、あの瞬間。おそらくこれは第三クールの前半戦山場的な。
ここら辺の組み立ては竹田さんのようなアニメ出身の――特に90年代の1年ものアニメの構成を現場で作り上げてきた方々の――真骨頂だなぁ、そんな印象で展開を眺めておりました。高橋監督らの青春を彩り、その手で生み出すことを焦がれた物語づくりの姿勢《スタイル》にも近いのかな、とこれは過去インタビュー記事各種からの憶測ですが。
しかしながら。
今、こういう流れの作品少ないなぁと思ったりもするんですよ。
というか、もしかして90年代(前半)アニメで育ってない世代って、こういう「長丁場の話読み」、苦手……というか、慣れてない人が多いのでは?という、なんかふわっとした直感が湧いてきまして。
以降、出産以降自力でコンテンツ追っかけする余裕がなく、なんとなく子供の動向から10年程度状況を分析してるn=1おかんのボヤッキーなので、その上で読み進めていただけると。
強いて言えばニチアサが何とかその路線を堅持しているようにも思うんだけど、我が子の場合、一年物のアニメで見続けている枠だったのはプリキュアくらいで、スイプリ~ハピプリ辺りがゾーンなのですが、単発でどかーん!めでたしめでたし回は普通に見るのだけれども鬱回・負け回入ると途端に嫌がって見なくなる傾向があったので、うちの子達「通年の話の流れを楽しむ」経験がほとんどなかったりするんですよね…(そして2月からしれっと新番組は見たりする)
そも日曜日って保護者参観とか親子遠足とかスイミングの大会とかで結構予定入りがちだし、それは周りのお友達もそういう傾向が多くて、幼稚園とかでもアニメが話題に上ったりすることも多くなかった地域だったので、おそらく一番のアニメ視聴ゾーンでニチアサの盛り上がりが薄いお子様時代でした。休日ですらそうだから平日放映作品は言うに及ばず。クリスマスには変身玩具を要求されるけれど、変身玩具の所持が大事で、お話は二の次。
怖いの嫌なのわかるし、プリキュアが負ける展開も嫌なのわかるから、趣味の世界だしそこは親としては無理強いすることは避けてきたのですが、その点、物語分摂取に飢えてたかーちゃんが一番涙目なのはヒミツです。ドラとかアンとかのような8分一話単発ものじゃない、ストーリーもの読ませてくれなのぢゃー! 逆転からのカタルシスが楽しみたいのじゃー!!! イケボ実力派声優さんのボイスに溺れたいのじゃああああー!!!! と心で叫んでた子育て時代でござった…。大塚明夫さん分を長ネギマンで満たしていた当時…。
なお、プリキュア卒業した姫ズは一時期アイカツに行っていたのですが、あかり世代で集めたカードがフレンズでゴミクズと化したので自然卒業していきました。見てる子はふつーに深夜放映時のラブライブとかをアイカツの延長で見てたみたいでしたが、深夜帯見せる親って少ないからさすがに流行ってなかったなぁ…(見てないけど知識があるヲタおかんドキドキでしたヨ)。プリパラは…紫京院ひびき様があまりに無双するのに嫌気さして視聴すら一瞬。男装の麗人(CV/斎賀みつき)とか親はどストライクだったんですが。あとめが兄(CV/諏訪部順一)。
で、そういう流れからだったので、子供経由で「あれが流行ってる」「あのアニメを見たい」という要求がほとんどないまま、小学生時代が過ぎ去ろうとしている今日《こんにち》です。
妖怪ウォッチブームは一瞬あったけど、メダル収集が加熱しすぎておかしい事になっていたのを見抜いた(親)子から自然に手を引いていってたな~。集めてる子はいたけれど、集めない子も当たり前。ポケモンも似たようなもので、DS突き合わせて遊んでる姿も近所で見かけたけど、そもDS持ち出せる子とそうじゃない子の差が大きかったんで、あまり長い時間ではなかった印象。ベイブレードはパーツオモチャだから男の子で結構やってる子は多かったかな。でも女の子ものは収集系の圧がとにかく強くて、持ってないと遊べないという子も多々発生しやすいのを子供達同士でお互いに敬遠した結果、アニメ発のものの流行が半年と続かない印象でした。アニメ自体が半年やれれば御の字だからさもありなんとは思うのですが。女の子の間だと、ストーリー物よりも普通にグッズ展開がメインになっているようなすみっこぐらしやコウペンちゃんが、アニメ云々関係無しに高学年でも静かに覇権取ってる印象です。
そういう「受動的お話読みの経験不足」もあるのだろうか、うちの子達、長丁場の話で「ああ!」と膝を打つ展開でもきょとんとしてる事が多くて。
……いや、本は読むんですよ、普通にハリポタとか。
でも、細かい伏線を覚えてないというか、こうなるべくして話が動いていた、というのがあんまり見えてない、っぽい。
ハリポタ(アズカバン)の、ピーター・ペティグリューの下りなんか、なんか急にネズミ顔のおっさん出てきたぞ程度にしか思って無くて、ロンの使い魔のスキャバーズじゃんっていっても「???」になってるし。
マンガでも、荒川弘の『銀の匙』で駒場がロシア行ったのも「なんで?」ってなっていたりとかしてる。退学した話はアニメでも出てきて覚えてるけど、その後「山の向こうに行く」「真吾に家庭教師を打診している(→アレクサンドラさんにロシア語教わっていた)」が読み取れて無くて、「なんでロシアなんだろう…近いから?」となってる(ついでに、ウクライナに行くはずが現実の政情問題でウラジオストクに変更になったというおまけマンガの下りもあんまり理解してないぽい)
読解力の問題なのかなあ……でも学業としての国語はそこそこ取れてるし読書量は話を聞くに学年でもかなりのものなので、学校の先生とかと話していてもそこの違和感が埋まらなくて、親としてはもやもや……。(まぁ国語の現代文なんて出た部分勝負だから、うっかり原作知っていて余計な知識持ってると記述回答事故りますけどね…(経験談))
そうこうしているうちに、少し前ですが、うちの姉姫が(年頃相応に)呪術廻戦にハマりまして、布教を仕掛けてくるようになりましてん。
親としては、こういう旬の面白いもの、どんどん先を読みたいなぁと思いつつも、子供が自分のおこづかいやりくりしながら少しずつ単行本を買い集めていくのを静かに待つという、じっくり育てるヲタクムーヴしておったりします。親が大人買いしたものよか、そういう「自分で集めたもの」が子供時代にあった方が、作品を大事にする気持ちが育つかなーって。故に子供がハマって集め始めたものは、基本的に親は金を出さないようにしています。読んで一緒に萌えトークはするけど。
しかし、読ませてもらって思ったんだけど、展開が本当にジェットコースターなのな。
週ジャン作品のリアタイおっかけはほぼしたことなくて、後追いでジャンプマンガを読むこと多かったという私自身の経験値からしても、まぁ週刊ジャンプの実力主義を考えたらこういう尖った方向性になるのは当然の帰結かなとは思うのだけれど、それにしても早い早い。伏線はしっかり撒きつつ、でも、いざとなったらその伏線はざっくり切り捨てられるような、そんな作りをするのはジャンプの常ですが、その思い切りの良さは、じっくり話を練って全ての伏線を引いて話が収束へ向かっていくタイプのもので育った身からすると空恐ろしさを感じるほどですわ。1巻の最後の展開なんて、従来のジャンプだと2巻の終わりに持ってくるでしょ、的な大きな動きだものね。
でもよく考えたら、アニメだってきちんとしたストーリー物は深夜帯にばかり集まっていて、多くても2クール程度が当たり前なんだから、読み手の方も、今はこういう早い流れが当たり前になっているんだなぁ…、というのが、しみじみ感じるところではあります。深く埋められた伏線も、読み手の記憶からではなく書き手の手によって強引に掘り起こさないと読んでもらえないくらいのものになりがちな程度には。
スマホゲームだって次から次へと期間限定イベントが入るし、新エピソードも増えるしで、「コンテンツが掃いて捨てるほどタダで手に入る」時代には、物語《メインストーリー》はこのスピード感で読むものという常識を身につけた状態で今の若い子達が――マンガやアニメによって――育てられていくのかなぁと思ったりもするのです。
それを考えると、現在のゲーム(CRPG)の、自分の手を動かしながら練り上げていく物語の進め方って本当にゆっくりで、やりこみ要素を含めた寄り道の要素もかなり多くて。このゆっくりさ、今の時代のコンテンツには少ないなぁという印象が沸き起こったりもするのです。
マンガという表現だと、まだ欄外やコマの中のちょっとしたネタ呟きとかで、そういうのが補われていくのかもしれないけれど、深く細かく埋められた伏線がふわりと浮き上がってきたり、主核となる物語の早さ・強さとは別の流れを楽しむ文化は、ひょっとしたらかなり絶滅危惧種なのかな 、と。
いや、2015年のゼノクロの時点で既にそうだったかも。
早解きをした人からすれば「ストーリーが薄い」という評価が強かったけれども、ようやくドールライセンスもうちょっとでゲットという所まで進めている身からすると「……そんなに薄い?」という気がなくもなく。まぁ拾えるクエストは極力拾いながら進んでいるし、パスファインダー且つコレペディアン仕草で交戦を避けて進むスタイルだからワンパンKOされて時間かかりすぎというのはあるかもしれないけど。その課程で個々のクエストでエピソードも楽しんできて、私の中ではそんなに「浅い」ものでもないかなぁ、というのが正直な個人の感想です。でも、寄り道全くせずにメインストーリーだけをまっすぐ追いかける(のが当たり前の)人からすれば、あの作品は全然「薄い」のかもなぁ、というのはあるのかもしれません。……まだクリアしていない身としては私の中での結論は出せませんが。
とはいえ、そういう寄り道の多い物語の流れが好まれる素地というのは、決して無くなってはいないと信じたいんですよね。
その例としてあげたいのが『葬送のフリーレン』。
これは親の方が先に集め始めちゃったんですが「あ、知ってる」と姉姫言い出したので、子供世代にも評判らしい。
メインのストーリーはあるのだけれども、基本的にはゆったりとした時間の中で物語が進み、時には数日・数年の事ですら1ページの台詞のないいくつものコマで彩られていく、この「想像の隙間の多い」物語が若い世代にも評価を得ているというのは、このくらいのスピード感の物語を慣れ親しんできたものとしては、ちょっとほっとするところでもあったりするのです。こういう物語も捨てた物ではない、そう思う人が多いということは、そういう物語もまた、世に乱立する早いスピードの物語の向こうでしっかりと根を下ろしてくれているということだから。
まだ巻数もそこそこで、今後どうなるかでまた評価も変わるかな、とは思うのだけれども、話の根底に流れるうねりのようなものは静かに感じられるので、個人的に期待大の作品です。
似たような物語のうねりとして個人的にガチ推ししたいのは、DQ10世界をベースにしたコミカライズの『蒼天のソウラ』なんですが、これはDQ、そして10というマンガ外の作品基盤あってのものという思いもあるので、同列に論じて良いかは少し悩むかも。とはいえ、ストーリーは10にほぼ抵触しない(むしろ10本体は風景の一部でしかない)ので、普通に冒険活劇として楽しいです。形質《アルケー》とか言い出したらゼノっ子好きじゃろ? というのもある(笑)。それ以前に、DQ4及び8好きには必修科目呼ばわりしちゃうぞ。ライセン様とイシュラース様推しじゃー!(どっちも敵方やん)
まぁ時代は移ろいゆくものだし、と言ってしまっては元も子もないですけど。
また長く広く深い物語を好む人達が多くなってきた時、その時に、ゼノブレ2の物語に、モノリスの創り出す世界の広さに触れて楽しめる人が増えて欲しいなぁ というのが、モノリスソフト作品の描く物語のリズムが好きな1ファンの正直な感想です。
……とりあえず、うちの子にDEだけでも布教したいんだけどなぁ……学校も忙しいから本人に情熱がないとちょっと難しいかなあ……しょんぼりorz
Switchに残してるノポンもりもりスクショは喜んでくれてるんだけどね-。PR -
ゼノブレ2三週年おめでとりー!
とか言いつつ、ゼノブレ2クリア迄まだ全然な私です。
だってDE出ちゃうんだもん!ノポンジャー可愛すぎなんじゃもん!
まぁ無印クリアしたばっかりだし(2019年10月)いいよねっ!と先につなみらやってしまったせいで、今年はぜんぜん進んでません!
早く亀ちゃん仲間にしたいよう…。同行はしてくれるようになったんですがのう…。
(2月末を最後にコロナ休校でプレイ出来なくなってしもたんじゃ。3ヶ月と思ってたら3倍の9ヶ月待ちをさせてしもたんじゃよ~。ノポンジャーもふもふ過ぎるのがいかんのじゃよー(モフモフノポモフ))
そんな泣き言している半端ものなんですが、それでもゼノブレ2のSS書いてしまいました。
メインキャラの話はこれからちゃんと読み込まないと書けないだろうなぁと思いつつ、それでも沸いてきてしまった、我が家の無銘コア風コモンちゃんとセリオスティーの話です。サクヤコノハナ
「んもー! ここでくるりと一回しするの! でないと結べなくなっちゃう!」
インヴィディアの片隅にある村、茶葉の香りに満ちた小さな作業場から幼い少女の甲高い声が響き渡った。
「こらこら。教えられる相手が来たからって偉そうに先輩風吹かせるんじゃないよ」
向こうからおかみさんが笑いながら少女をたしなめる。十にもならぬかという幼い少女に叱られていたのは、彼女よりも頭三つ分は背が高そうな人――否、ブレイドだ。人ならざる硬質の肌を持つ彼女は申し訳なさそうに肩をすくめた。名をコノハナという。
フレースヴェルク傭兵団に所属するブレイドである彼女は、自らのドライバーとは別行動を取り、特産であるセリオスティーの毬茶を作る仕事を任されていた。
乾燥したセリオスアネモネの細い葉を丁寧に束ね、放射状の籠を作り、その中心につぼみを縫い付ける。つぼみが収まったら、葉の籠の上部を崩れないように綴じ込み、毬状にしてきっちりと縫い付けたら完成。
アネモネは本来毒を持つ植物だ。茎から出る汁で手がかぶれる事もある。しかし、このインヴィディアで育つセリオスアネモネだけは毒が無く、またその独特の香気ゆえに乾燥させて茶葉とする習慣が生まれた。その深い香味と華やかさがインヴィディアの貴族趣味と相まって、茶葉を編み上げてこしらえる毬茶として広く流通するようになったのだという。作物の育ちが他国よりもあまり良くないインヴィディアの地では、非力な女性や子供の手で行える輸出工芸品として、貴重な外貨獲得手段の一つにもなっている。
今年の花はつきが良く、そのため収獲と加工の人手が足りないとのことで傭兵団への応援要請が為された。天候によっては茶葉の乾燥に時間を取られるかも、と恐縮する先方に対し、風の力を持つ者なら工期が縮められるのではと仲介役が請け負い、風のブレイドであるコノハナが派遣される事となったのだ。
夜香と風のブレイドの力で乾かした葉やつぼみの水分はほぼ抜けきり、摘み取った時とは比べものにならないくらいにくしゅくしゅとなっている。それらを束ね、別にとっておいた茎でまとめるのだが、最初のうちは上手く出来ずいくつか葉をバラバラにしてしまった。ばらけたものはそのまま量り売りに回すというが、毬茶にした方が実入りがいいのはわかるので、非常に申し訳ない気持ちになる。先ほどの少女くらいの子供達や足腰が弱って畑仕事を行えない老婆等が主な作り手の工芸茶だけに、なるべくよい仕事をして彼らの助けになりたい。送り出してくれた主も同じ思いだったはずだ。
「まぁ細かい作業ばかりだし、疲れたろ。一休みするかい」
気がつくと傍らにおかみさんが来ていた。片手に茶器や甘菓子の載った盆を、もう片方の手にはしゅんしゅんと湯気を立てるやかんがある。ここらの村では人もブレイドも等しく仲間だという意識が強く、人の休憩時間にはブレイドもまたお相伴に与《あずか》る事が当たり前となっている。
「ありがとうございます」
インヴィディア特有の口の広い茶器を受け取り、コノハナはおかみさんが湯を注ぐのを覗き込んだ。毬状の茶葉はお湯の中で本当のセリオスアネモネが花開くようにふわりと広がり茶器の中で香気を立てる。
そういえばこのお茶、ホムラさんが好きだったな。
自身のドライバーと最初に契約した先輩ブレイドの顔を思い浮かべる。フレースヴェルクの傭兵村に初めて訪った時、目の前で振る舞われた茶葉を覗き込んだ彼女の顔が忘れられない。――傍らで微笑む主《ドライバー》・レックスの顔もまた。
二人の笑顔を微笑ましく思うのと同時に、ふと感じた胸の痛みを思い出す。
もし自分が主《かれ》の――レックスの初めてのブレイドだったら。
あの笑顔が向けられる先は、彼女では無く自分だったのかもしれない。
そんな考えが去来して、コノハナは小さくかぶりを振った。
「好き」という気持ちはどこから来るのだろう。
呼びかけられるように誘われるように、現世《うつしよ》に顕現した自分が一番最初に見たのは、まぎれもなくレックスの顔だった。
一目で思った。この人に寄り添い生きるのがさだめなのだと。
ドライバーは幾人ものブレイドと結びつく事が可能だ。その中でも一番最初のブレイドと――自らをドライバーとして目覚めさせたブレイドを常に傍らに置いて旅をする者は多い。
でもブレイドにとってドライバーは唯一無二の存在だ。自分を目覚めさせてくれたのはそのドライバーしかいないのだから。
それ以前のドライバーなんて知らない。顕現した《うまれた》瞬間にこの主しかいなくなる。主《かれ》以外にこの気持ちを――好きだという感情を――持てる人なんて、いない。
その笑顔を独占したいというこの感情が、「嫉妬」と呼ばれるのをコノハナは知っている。あけすけにそれを表す者もいるが、自分にはそれをしたいとは思えなかった。そんな事をしたら、あの優しい顔のドライバーはきっと困った顔をしてしまうから。
茶器の中で開ききった花を見つめ、コノハナは小さく息をつく。
と。窓硝子にしゃらしゃらと当たるものがあった。おかみさんが立ち上がる。
「こんな日に雨かい! 急いで取り込まないと!」
インヴィディアの上部、噴気孔から結晶が舞ってきたらしい。せっかく干しておいた茶葉が台無しになってしまう。おかみさんの号令に飛び出していった子供達に続いて、コノハナも片付けに駆け出した。少しでもぬらさないようにと、自らの風の力で舞い散る噴気結晶を吹き飛ばしながら、茶葉を広げた露台を屋根の下に引っ込めていく。よたよたと二人がかりで露台を支える子供達を手伝い、全て濡れない場所に片付け終えると、結晶は外に植わっているサフロージュの葉を音を立てて叩くほどまでに激しくなっていた。
「ありがと! コノハナちゃんすごいね!」
見ると少女がこちらを見上げて破顔していた。作業場で一番のおちびさんは顔を上気させながらニコニコとしている。
不意にその笑顔が、主の笑顔と重なった。
――「頼んだよ、コノハナ」
自分を送り出した時のあの顔。信頼を寄せてくれたあの瞳。
それだけで胸がふんわりと暖かくなる。心の奥底で花が静かにつぼみを開く。
見返りを求めぬ「好き」という気持ち。それは、こんな時に咲きほころんでくるのかもしれない。
いつかは石に戻るさだめの自分。
それでも、この気持ちは、この想いは大事にしたい。――コノハナは強く思った。
優しく温かく包み込む、あの花のお茶のように。
恒例の後書きイイワケ~!
この話、描きたいのは後半部に見えますが、実は違うんだなー。完全に前半のセリオスティーの捏造解説なんだなー。ゼノのこういう細かい作中小道具、ホント世界の有様にいろいろ想像が浮かんでめっちゃ楽しいです。コレペディアにいちいち書いてあるアイテムの説明がホント好きでねぇ。ゼノクロとか凝り過ぎでしょ!どんだけアイテム準備して、それぞれお話持ってるの!!という感じです。いやー大好物! かつてDQの『知られざる伝説』やグループSNEの『アイテムコレクション』の挿話にモエモエした青春が騒ごうってものです。
ブレ2ではそういった小話がとんと減ってしまったのが残念ですが、じゃあ好き勝手しちゃうよ? と虎視眈々狙っておりましたところ、メリアちゃんのつなみら装備がアネモネスタイルだという所から、今回のお話が沸いてきました。正直ゼノブレ2まだ終わってないから……とは思ったものの、沸いてきてしまったものはしょうがない (開き直り)。三年も経てばメインストーリーのネタバレは多少なりとも目にしてるとはいえ、モブ会話とかからもっと他に世界観掘り下げてくると矛盾が生じそうで怖いのですが、少なくとも5章頭くらいで私が捉えているアルスト世界観を元に描いてあります。もう少し話が進んだら絶対見方が変わるでしょうね。まぁそれはそれで。
……3月コロナ休校でゲームプレイが2月末を最後に頓挫した上に、休校開けにはもうノポンジャーに心奪われて巨神肩に墜落したが故に、レックス君家の家庭訪問がまだの状態で浮かんできちゃったんだよう! ああもう可愛いなアネモネスタイル!
アネモネの花言葉、白は「希望」とメリアちゃん向きなのですが、ギリシア神話由来だと「儚い恋」とか「嫉妬」とか、ちょっと失恋風味。決してレックスの一番にはなれない風コアちゃんの話に、図らずもぴったりとなってしまいました。コモンちゃんから見てレアブレちゃん達はどう見えてるんだろう…なんてところも少し見たかったのもあります。なお文中のあけすけさんですが、我が家に一番最初に来てくれたガチャ生まれレアブレさんの事です。さーて誰でしょう?(ニヤニヤ)
書くに当たってアネモネいろいろ調べてたんですが、毒あるじゃん!お茶に出来ないじゃん!! と思ったので、勝手に設定が生えました。インヴィディアのアルスってすげー!(XYの時のサトシの声で) もしかしてこれを見越してスマブラのメリアちゃんはサモン・アース仕様なのか!?(※サクライさんの事だから間違いなく戦略的見地かと。毒ダメ30秒はホント強いわ)
それはさておき。
上記の毬茶の写真ですが、これ、その昔兵庫でゼノオンリー(ProjectSIGIL)が行われた時に、前日からゼノ仲間と現地入りして女子会お泊まりした際に、神戸は三宮の南京町で買ってホテルで一杯やった茉莉花毬茶でございます。セリオスティーのワタシ的イメージがこれ。ホムラ、こういう驚きのある可愛いもの好きそうだよね。
それと、うちの風コモンの名前が偶然「コノハナ」になったのもきっかけとしてデカいですね。実はパラメータ比較の為、というか、試しにやってみたらトレジャーセンサー持って出てきたんで「君に決めた!」とばかりにリセマラして生まれた子ではあるんですが、ちょっとステキな名前だったもので。こういう形で生かす事になるとは思ってもみなかったけれど、まぁゼノには「これは偶然では無く必然です」という言葉もあることですし、なんらか導かれて出てきたんでしょう、ええ。今は春べと咲くやこの花。
なお、前述のギリシア神話というのは、没薬の木から生まれ、ペルセポネやアフロディーテといった数々の女神の心をずっきゅーんさせたんでアレスにブチ切られて殺されてしまったアドニスの事です。死んだ彼の血から咲いたのがアネモネの花、というお話。2)ただ、無銘コアでも若干の性能差は出るらしく。
「リセマラは無意味」とのソーカントクの仰せがあったのに、好奇心から3回ほど試して、ステがやや高め&トレジャーセンサー持ちだったコノハナちゃんに決めました。
まぁレアブレの性能に比べたら微々たるもんなので、割と趣味の世界。#ゼノブレイド2 pic.twitter.com/dRjxeLsPQa
— Azusa-F (@jaderings) May 20, 2019
……アドニス!? アドニス!!!!! ソマブリがこんなところで絡むのマジか! とじったんばったんしたのはここだけの話。いやーさすがに偶然でしょーゼノはよく言霊を吸い寄せるよなーあははははー!(慣れっこ)
なお、Wikipediaさんのアドニスの項、読むとまたいろいろ沸いてきて、ゼノっ子さん(グノーシス派)はむふーとなるのでオススメです。一家に二台以上Switchがあってもおかしくない世の中になったら、モノリスの作るソマブリライクな、親子でやれる深めRPG出して欲しいなぁ。
それはそうと、後でツイにも新書ページメーカー使ってUPするつもりです。
…とこれを書いてる時点で画像の加工処理とか全然できてへんのですがね。間に合うかなー。
(このブログ自体は予約投稿でUPするつもりだからいいんだけど、ツイの方の予約投稿、ブラウザ版だと上手くいかない印象なのよね~)
間に合ったら後で↓に自ツイの引用おいておきますな。ゼノブレ2三周年おめでとり! ブログでは後書きイイワケ含めて予約投稿でUP済ですが、ツイ用に #新書ページメーカー で作成+加工した、我が家の無銘コア生まれ風コモンちゃんSS抜粋でUPします。未クリアだけど何か創りたくなっちゃうゼノのパワーすごい。#Xenoblade2_fes20https://t.co/sK33owCixf pic.twitter.com/VIngZlOLdH
— Azusa-F (@jaderings) December 1, 2020 -
1日遅れですがおめでとりでございます。
…休日はPC使えないんですよう~(T_T)
2周年お祝いツイを眺めて幸せに浸っております。
ゼノギのね、2周年はようやくゼノギ好きさん達にリーチ出来てたから、何となくわーいって気分で一杯だったけど、1周年の時はオンリーイベあるっちゅーのに席半分人居なくて寂しかったので、ネット上でこれだけ同じ作品を好きな人達と繋がれる今が本当にありがたいなぁと感じていたり。(そんな私のコンビニお弁当袋の中にもFF8は入っていたわけだが)
しかしながら当然ながら、クリア迄はまだまだ遠い私。
だって、巨神界からアルストに本格的に河岸うつしたの、10月に入ってからだもーん。
今絶賛スペルビア。メレフ様との友情フラグも立った所(拳で語り合った系な意味で)。
12月は子供達の早帰りとかあって、イベント途中でセーブデータ止めちゃうと、うっかり遊べるチャンスがあった時に話に没頭出来ないので、フリーで動き回れるところまで進めたの、本当によかったです。キクの行方は気になるけどさー。多分追いかけていったら戻れない。イベント思いきって駆け抜けちゃった。これでまた自由行動可能!
チェイン&オーバー迄行ったんだがリザルトのスクショ下手過ぎて泣ける(チェイン掛け損ねた1戦目よりはマシだが)#Azusaのアルスト放浪記 #ゼノブレイド2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/wv8S9Mbvej
— Azusa-F (@jaderings) November 28, 2019
3章ラストイベント直前にナナコオリ引いたりとかしましたが私は元気です。フォンスマイム着いたー。なんかイベント続きそう~でもこれ以上プレイ時間ないからシュニンカレーもぐもぐしながらセーブ代わりにコモン割り~
く、く、クマリン!?(思わずカレー噴射)
#ゼノブレイド2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/NpabK4Xyst
— Azusa-F (@jaderings) October 31, 2019
いやー、ナナカツで全て持って行かれますな。
ナナカツ帰還直前に野良モンに絡まれた上、名冠さんにドつかれた日にゃ、脳内に流れるFOE音頭。…名冠さん倒したの多分2匹くらいで後は逃げまくってるけど。
(※ちなみに私、世界樹は旦那の観戦のみだが、1の5章の話はOKですハイ)
一番最初に出現したアザミさんは、完全にナナコオリちゃんの専属マネージャーです。我が家のコモンコア生まれのレアブレ勢揃い画像です(ヒバナちゃん除く)。
セーブ取る代わりにコア割りするスタイル、一回のプレイ時間が取れない身には便利かも。巨神界から本格的に河岸を移して二ヶ月ですが、2周年までによく揃ってくれました。
3周年に向けてナナカツ頑張ります!#Xenoblade2_fes19 pic.twitter.com/epcHHTvqlA
— Azusa-F (@jaderings) December 1, 2019 -
半ば日記保守。ていうか前回のやつまだちゃんと通しで見直してない(泣)。
■2018/8/24up gamescom redcube 実プレイ公開動画
思えばgamescomは昨年も実プレイ公開やってましたねー。
■2018/8/24up ストーリートレーラー
gamescomでの紹介映像かな? こういうとき英語の聞き取り下手な自分が泣けるわね~。
(まぁ聞き取れたとこで、ゼノブレの直前ストーリートレーラーは全力で展開予想をミスリーディング誘発してきて、実プレイして実際に見てぎにゅああああとなるので、それが全力で楽しい からいいんですが)。
とりあえず人様からのネタバレは忌避しない(でも一次情報からのネタバレは怖い)タチなので、自身がまだほとんど進められてない状態で情報が入っていて、そこでいろいろ考えるのも好きだったりするのですが(というか実プレイが追いつかない)、当然そうなるといろいろ不正確なワケでして。
なので、あくまでまだTigerTiger出来るところまでしか話進めてない身の妄想として、記録がてらイーラの予想を投げておきたい。的外れだったらホントごめんなさい、とは思うのだけど。
バージルとフェブロニアで描きたかった事がシンとラウラの話で描かれていたらいいな~。
シンの存在に関する情報を見た瞬間、それがぱっとひらめいたのよ、というのは、自分備忘録で残しおきたいのでした。実際にどうひっくり返されるかも含めて楽しみ。 -
後で見るメモ。とりあえず頭出しだけ。
(今週見られるかと思ったら多分無理ぽいので)
■2日目 1:01:36~
■3日目: 2:01:53~
……あれ、もしかして忍者ブログのブログエディタ通さないとyoutubeのリンク貼れなくて、それはそうとして頭出し出来ないっぽい……?
それはそうと、電ファミさんでE3の画像素材を無料配布していたので、何はともあれモナド確保しておいた。
(1.5MBあるので個人で愛でる。武器職人・羽鳥さんはFEのファルシオンも貸し出していたそうで。今後のモノリス作品でジュジュを何らかの形でカメオ出演させて欲しいなあ)現在開催中の「E3 2018」
任天堂さんの「大乱闘スマッシュブラザーズ」ブースに展示中の武器でいくつか製作に関わらせていただきました!
ゼノブレイドより「神剣モナド」
ファイアーエムブレムより「神剣ファルシオン」
ダブル神剣!
よろしくお願いします(≧∇≦)
写真は以前展示した時の物↓ pic.twitter.com/tPk2c86hfC
— 羽鳥 健一 (@hato_ken) 2018年6月13日